ヨーロッパを旅してみたら。

2018年6月〜2019年4月、ボランティアをしながらヨーロッパを旅しました。

イタリア人に、英語で、日本語を教える、ということ。

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Hola!こんにちは。

バルセロナに着きました〜!

遅延したライアンエアーから遅延したライアンエアーに乗り継いで、夜中の1時すぎになんとかホステルに到着。

同じホステルに泊まる中国人の男の子と空港のバス停で出会って助かりました。


さて前回はWorkawayで約1ヶ月滞在した南イタリアのホストについて、概要を紹介しました。

www.yorotabi.com

今回はメインのおしごと、日本語指導について、どんな感じだったかを書いていきたいと思います。

私のように素人なのに日本語を教える羽目になってしまった人がもしいれば参考にしてみてください。


ホスト家族はこんな人たち

とにかく物静かな家族

ホスト一家は

イタリアとペルーのハーフのお母さん(ペルー育ちで母国語はスペイン語)と

トロペア出身トロペア育ちのイタリア人のお父さん

12歳の野菜と果物を一切食べない超偏食の娘

の3人家族。

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ペットは犬1匹と猫3匹。パパが犬好きで、ママと娘が猫好きだそう。

犬が毎日猫たちに喧嘩をふっかけています。

お母さんはおしゃべりと言うほどではないけど普通に話します。

が、基本的に父と娘はあまり喋りません。お母さんが何か聞いたらそれに答える、くらい。

なのでごはんの時間もめっっちゃ静かです。ごはんを待っている間とか、ひたすら沈黙。私が席を外して2人きりになっても、無言。2人の仲が悪いわけでもなく、ただ静かな人たちです。

結局この1ヶ月でパパが大声を出しているのは一度も聞きませんでした。

お母さんと娘はスペイン語で会話しているようで、お父さんを交えるとイタリア語になります。

そんな静かな一家ですが、静かなだけで冷たいわけではありません。

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むしろ今日も「あとで食べてね」とホットサンドとみかんと水1L(は預け荷物になりましたがw)を持たせてくれました。


そもそも英語力はどれくらいなのか?

そんな喋らない家族の英語力はどのくらいなのか?正直なところ、定かではありません(笑)。

が、たぶんお父さんはイタリア語しか話せません。

日本語レッスン中に「何やってんの?」みたいに覗きにきたときに、娘が「お父さんは日本語の前に英語勉強しなよ!」みたいなこと言っていたので。

実際、私が何か聞いてもだいたいイタリア語で返ってきましたし(笑)。


一方お母さんはスペイン語ネイティブでイタリア語も生活に困らないくらい話せるようです。

英語も日常会話は問題なし。ゆっくり話さないと聞き取ってもらえませんが(笑)、逆に向こうもゆっくり話してくれますし、会話のペースがゆっくりなのは私にとってもありがたいです。


娘はというと、日本語レッスン中もほとんど言葉を発してくれないので、それこそよくわかりません(泣)。

週に2回英会話スクールに通っていて、訳あって1回だけそのレッスンを見学させてもらったのですが、その日のレッスンは「過去形」でした。普通に日本の中1くらいで習う内容です。

ただホストの家には英語を教えにきてくれたWorkawayerもいたそうなので、英会話スクールでやっているレベルよりは高度な英語も理解してはいるっぽいです。


私のスペック

イタリア語はしゃべれません

なぜ英語力を気にしたかと言いますと……私がイタリア語をしゃべれないからです。もちろんスペイン語も。

イタリアに来たくて、ちょっとだけNHKのイタリア語講座を聞いていたこともあるのですが、それは高校生の頃。

スペイン語も大学生の頃に第2外国語の選択必修で少〜しだけ勉強しましたが、それさえもう10年近く前…。全く覚えていません。

ということは、お互いの(いや、世界の)共通語である英語を介して教えるしかありません。


日本語指導も全くの素人です

友達に簡単なあいさつくらいは教えたことがあっても、本格的に日本語を教えた経験はありません。

学生時代は理系だったので、日本語の教え方はおろか、日本語を文法的に学んだ記憶もありません(汗)。

さてどうやって教えたものか。ネットでいろいろ探して見つけたのがこちらのサイト。

morakano.net

「日本語 教え方」で検索するとだいたい「日本語指導なんちゃら〜のテキストの〜」みたいに日本語講師の資格を持っている前提で書かれていて、

いや、テキストとかないから困ってるんですけど!!

という感じだったのですが、こちらのサイトは全くの素人でもどういう順序で何を教えていけばいいのかがわかりやすく書かれていて、とても参考になりました。


レッスンの頻度と1ヶ月で教えたこと

週10時間もの日本語レッスン

前回の記事に書いたように、

火金→英会話スクールの前に1時間(やらないときもあり)
水木→夕方から2時間
土日→午前中2時間

と、1週間で最大10時間もの日本語レッスンの時間がありました。

お母さんが決めたことなのでやりましたが、相手は12歳の中学生。さすがに2時間ぶっ続けは集中力が続かないのであまり効率的ではなかった気がします…。


1ヶ月で教えたこと

私が滞在したホストの家には以前1週間だけ日本人に来てもらったことがあるそうで、すでにひらがなはだいたいオッケー、簡単なあいさつや単語も知っている、という状態からのスタートでした。

それを踏まえつつ、上で紹介したサイトを参考にしつつ、4週間で詰め込んだ内容がこちら。

1週目 ひらがな・カタカナの復習、名詞の文、い形容詞の文

ひらがなはほぼ書ける感じでしたが、カタカナはほとんど見たことがなかったようなので、どんなときにカタカナを使うのかや簡単に一通り書き方を教えました。

促音、拗音、濁音と半濁音なども理解していないようだったので、そこは後からもう一回じっくり教えました。

名詞の文は、〇〇は××です。みたいな文。

一通りの人称代名詞と身近な物の名前を教えながら、否定文、疑問文、過去形(過去否定、過去疑問)も教えました。

い形容詞は、名詞の文の××のところを「大きい」「小さい」などの「い」で終わる形容詞にしたもの。

これが難しかったようで、次に「な形容詞」も教える予定でしたが断念して動詞の文を教えることにしました。

2週目 動詞の文、動詞の文+目的語、所有格、疑問詞

動詞の文は〇〇は××ます。というような文。××に動詞を入れます。

日本人である私たちは普段何気なく使っていますが、読む→読みますのように変化させなければなりません。

単語によって変化のさせ方が違う、なんて普段考えたこともなかったので、上に上げたサイトをかなり参考にさせていただきました。

この動詞の文を否定、疑問、過去、目的語を加えて、などいろいろなパターンを教えているうちに判明したのが、娘ちゃんは「英語で所有格をまだ習ってない」ということ。

めっちゃいろいろ例文を出してどうにか概念を伝え、英語を教えてからもう一度やり直しました。

疑問詞もまずはさらっと一通りやってみました。

3週目 い形容詞の復習、な形容詞、likeとneed、haveとknow

難しかったい形容詞をもう一度おさらいして、今度はな形容詞も教えました。

そこで気づいたのが、likeとneed(他にもあるかも?)って英語だと動詞だけど日本語だと形容詞的な使い方しかしなくない?ということ。

「私はりんごを好みます。」とか「私は本を要します。」とか言わなくね?と思い、な形容詞と一緒に教えました。

haveとknowに関しても、「私は持ちます。」とか「私は知ります。」って言わないよなぁ〜と思い、持っていますと知っていますと教えました。

ちなみに他の動詞に関しては変形の仕方がややこしそうだったので進行形を教えていません。

4週目 今までやった動詞の総復習、疑問詞の復習、前置詞と接続詞

like、need、have、knowが増えたので、それを加えて動詞の文の総復習と、疑問詞の文も今まで教えた文法を組み合わせながらじっくり復習しました。

最終日に時間が余ったので今まで使わなかった前置詞と接続詞もいくつか教えて終了しました。


教えてみて気づいたこと

①やっぱり英語で理解してないことを教える(教わる)のは難しい!

単語を教える(教わる)分にはジェスチャーやら絵を描いたりでどうにかなります。

しかし文法となると教える側は教わる側の母国語の文法を知らないので、どうしても英語を基準にして教えるしかありません。

そもそも英語がわからなかった場合、わかる範囲の英語で相手の知らない英文法を説明するのって難しいです…。

私はデンマークにいたときにデンマーク人の先生から、英語でデンマーク語を教わっていました。つまり今回の逆の立場です。

そのときも「have+過去分詞はデンマーク語だとこういうときに使うんだよ」と言われ、

そもそも英語の過去形と現在完了の使い分けがよくわからないんだけど(汗)というようなことがありました。

お母さんとは何度か話したけど、娘ちゃんにはスペイン語かイタリア語で日本語を教えてくれる先生がいればもっともっと上達するんじゃないかな〜と思いました。

②日本語を文法的に説明するのって難しい!!

日本語を母国語として育ってきた私は、これまでの人生で「文法を意識して日本語を話す」なんてことはしてきませんでした。

型にはめて教えようと思っても、言いまわしが何種類もあったり、規則的に訳しているとなんだか違和感のある文章ができてしまったり…。

さらに私は英文法もとても苦手です。

実は私は小学1年生の頃から英会話教室に通っていたせい(?)で、文法的にあんまり理解してなくてもなんとなくで大学卒業まで「英語」という科目をそれほど苦労することなく乗り越えてきてしまいました。

今回、日本語を文法的に教えるために、1単語ずつ訳して、文法通りに入れ替えて、ということをしてみて、初めて英語の5文型を理解したような気がしますw


おわりに

「日本語を教える」ということにあまり興味がない状態でスタートした先生業でしたが、実際に教えてみると私自身の日本語や英語の文法理解にもつながり、とても勉強になる1ヶ月でした。

これまでもこれからも農家でのワークアウェイばかりですが、1回くらいこのようなワークアウェイが経験できたのは良かったなと思います。

このWorkawayをしていた場所、カラブリア州についてはこちらの記事にまとめています。

www.yorotabi.com