ヨーロッパを旅してみたら。

2018年6月〜2019年4月、ボランティアをしながらヨーロッパを旅しました。

ブリュッセルにて。24時間で美術館・博物館にいくつ行けるか挑戦してみた。

Brussels card
Hallo!こんにちは。

今年2度目のオランダにやってきました。

ベルギーも一部そうですが、ゲルマン語圏に来るとバスの運転手さんや売店の店員さんでさえ、英語をペラペラに話してくれるのでありがたいです。

そもそも書き言葉は英語に似ているので視覚的にもわかりやすい✨


ベルギーの首都、ブリュッセルでは最終日とその前日、ブリュッセルカードというものを買って美術館や博物館を巡りました。

カードで無料になるミュージアムがたくさんあるので、24時間で行けるだけ行ってみようと思い、なんと!9ヶ所のミュージアムを訪れました。

とはいえそんなにハードじゃなかったですよ😊今回はその巡ったルートをご紹介します。


ブリュッセルカードとは?

ブリュッセルカード
ブリュッセルとその郊外を含む39ヶ所もの美術館・博物館が無料になるカードです。

名称が「Brussels Card(ブリュッセルカード)」なのでカードと書きましたが、実際に受け取ったのはこちら。

無料やお得になる施設が載った冊子と、A4の紙っぺら1枚。

美術館では紙に印刷されているQRコードを読み取るので、この紙はなくさないよう注意が必要です。

カードの種類と料金

基本のカード(standard)は美術館のほかにもいくつかのツアーやレストラン、ショップなどの割引があります。

オプションで公共交通機関の乗り放題もついたカード、さらにHop on Hop offバスという観光バスにも乗れるカードもあります。

料金は以下の通り。

有効時間 スタンダード 乗り物つき 観光バスつき
24H 26ユーロ 33.5ユーロ 40ユーロ
48H 34ユーロ 48ユーロ 52ユーロ
72H 42ユーロ 60ユーロ 64ユーロ

私は市内中心部のみを徒歩で回ったので、スタンダードの24時間券を購入しました。

ちなみに公共交通機関は別々に買っても料金が変わらないし、メインの観光地は基本徒歩で回れます。

48時間券や72時間券を使って回る場合、郊外に行くなど必要な日だけ別途、交通機関の1日券などを買った方が安上がりだと思います。


カードの買い方と使い方

カードはツーリストオフィスやいくつかの美術館・博物館のチケット売り場で購入することができます。

私はグランプラスにある観光案内所で24時間券を買いました。

買ったときからではなく、最初に利用したときから24時間がスタートします。

また「1日券」ではなく「24時間券」なので、2日にまたがって利用することも可能です。

私は利用する前日に購入し、そこでもらった冊子を見ながら戦略を練りました(笑)。

現地でチケット引き換えが必要ですが、ネットでの事前購入も可能です。

公式サイト(英語)
Brussels Card | Visit Brussels

こちらで購入した場合は現地で引き換えずに自分でチケットやバウチャーを印刷することも可能です。

日本語のサイト
【観光フリーパス】ブリュッセル・カード<24時間、48時間、72時間> | ベルギー(ベルギー)旅行の観光・オプショナルツアー予約 VELTRA

現地購入や公式サイトからと値段は変わらない(むしろポイントがつく)ので、現地での引き換えが面倒じゃない方(もしくは印刷が面倒な方)はこちらからの予約がおすすめです。

実際に利用するときは、各施設のチケットオフィスに行き、紙に印刷されたコードを見せて読み取ってもらいます。

コードが有効ならばそこでチケットを発行してもらえます。

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割引の施設やレストランなどは冊子の後ろの方にバウチャーがついているので、それを切り取って渡します。

バウチャーの方は制限時間に関係なく利用できるようです。


24時間で回ったルートと体験談

最終日は昼過ぎにブリュッセルを出る予定だったため、最終日前日の12時から利用開始することにしました。

なぜ前日に購入していたのに購入した日に使い始めず、最終日ギリギリまで使うことにしたかというと…

購入した日が月曜日だったから。

月曜日はほとんどの美術館が閉まっているので注意してください。

そして利用初日はグランプラス周辺(Historic Centre)、翌日は芸術の丘(Mont des Arts)とエリアごとにまとめて訪れました。

カードを購入するともらえる冊子には各美術館がどのエリアに位置するかや、営業時間も細かく書かれているので、それを見ながら計画を練りました。

実際に訪問したルートは以下の通り。

1日目 12:00〜18:00

  • チョコ・ストーリー (Choco-Story Brussels) 6€
  • ビール博物館 (Museum of the Belgian Brewers) 5€
  • 王の家(ブリュッセル市立博物館&小便小僧のワードローブ) (Brussels City Museum + GardeRobe MannekenPis) 8€

    (ランチ休憩)
  • MOOF博物館 (Museum of Original Figurines) 10€
  • ベルギー漫画センター (Belgian Comic Strip Center) 10€


2日目 9:30〜13:00

  • 楽器博物館 (Musical Instruments Museum) 10€
  • マグリット美術館 (Magritte Museum) 8€
  • 世紀末美術館 (Fin-de-Siècle Museum) 8€
  • 古典美術館 (Old Masters Museum) 8€
    →マグリット、世紀末、古典美術館は共通券あり(15€)


全部バラバラにチケットを購入したら73ユーロ!(王立美術館共通券としても64ユーロ)

ブリュッセルカード、めちゃくちゃお得です。

長くなりますが、それぞれの美術館・博物館についても書いていきます。


チョコ・ストーリー (Choco-Story Brussels)

チョコストーリー
朝はのんびりして12時ごろグランプラスに到着。

まずは市庁舎の右手を少し入ったところにあるチョコレートの博物館、チョコストーリーに入ります。

ドアを入ってすぐ右にショップのレジ兼チケット売り場があり、ここでブリュッセルカードを提示すると(orチケットを購入すると)一口サイズのチョコがもらえます。

1階がショップとデモンストレーションルーム、2階から先が展示室になっていて、デモンストレーションの時間まで展示を見ているように言われました。

建物はかなり小さいので、デモンストレーションが始まるまでの15分ほどで十分見て回れます。

館内には試食できるチョコもたくさんありました。

デモンストレーション自体も15分ほどだったので、所要時間は合計で30分ほど。

デモンストレーションはプラリネチョコの作り方を説明してくれました。

大人ばかりだったのもあってか、「英語でいいですか〜?」と聞かれ英語で説明がスタート。スペインやフランスじゃこうはいかない(笑)。

ここでも出来立てのチョコを1粒いただきました。


ビール博物館 (Museum of the Belgian Brewers)

ビール博物館
チョコを食べたあとは市庁舎前に戻って今度は左手にあるビール博物館へ。

ビール博物館入口
入口を入って左の階段を降りていった地下が博物館です。

こちらもかなり狭いスペースで、博物館といっても展示内容はほぼ15分間のビデオのみ。

ビデオを見たあとにカウンターに戻るとビールを1杯もらえます。

ロゼかブラウンを選べ、私はスタンダードなブラウンの方をチョイス。

ビールを注いだ後にグラスの外側から氷水でさらに冷やしてくれます。

ビール
先ほどのチョコ・ストーリーで最初にもらったチョコを食べながら、めちゃくちゃキンキンに冷えたビールをいただきました。

こちらも合計で30分も滞在したかどうか、というくらいです。



チョコ・ストーリーとビール博物館はわざわざお金を払ってまで行くのにはちょっと物足りないかもしれません…。
ただ、次に紹介する王の家を含め、これら3つの博物館はグランプラスにほぼ面していて全て徒歩1〜2分という至近距離にあります。

あまり時間がなくても、ブリュッセルカードを持っていればタダでチョコとビールをもらえるので、ぜひちょこっとのぞいてみることをお勧めします。

また1本先の通りにはファッション&レース博物館というのもあります。


王の家(ブリュッセル市立博物館&小便小僧のワードローブ) (Brussels City Museum + GardeRobe MannekenPis)

ブリュッセル市立博物館
ほろ酔い気分で次に向かったのは市庁舎の正面にある王の家。

こちらはプラス2ユーロで3Dガイド?がつけられるとのことでした。

最上階には企画展示と小便小僧の衣装博物館があります。

ブリュッセル市立博物館企画展示
企画展示は現在はグランプラスについての展示で、何百年も前から現在までのグランプラスの変遷を知ることができます。

小便小僧博物館
小便小僧の展示は日本の桃太郎も展示されていました。

実物展示以外にも、スクリーンで世界各国のこれまでの衣装を見ることができます。

すいていたのもあり、全部合わせて30分ほどの滞在時間でした。

混雑する時期は小便小僧の部屋は見るのにもうちょっと時間がかかるかもしれません。


MOOF博物館 (Museum of Original Figurines)

MOOF博物館
王の家のあとはグランプラス付近でお昼ごはんを食べ、MOOF博物館へ行きました。

MOOF博物館はブリュッセル中央駅のすぐそばにあります。

ここは時間に余裕があれば行こう、くらいに思っていたのですが、余裕ありまくりだったので行きました(笑)。

MOOF博物館展示
いろいろなアニメキャラクターの絵やフィギュアなどが飾られていて、昔のゲームなどを体験できるコーナーなどもあります。

大人が藤子・F・不二雄ミュージアムに行っても懐かしくて楽しめるように、現地で育った人が行ったら「めっちゃ懐かしい〜💕」ってなるんだろうな、と思いました。

が、かの有名なタンタンすらよく知らなかった私にはイマイチ…(笑)。

でもタンタンのアニメが上映されていたので40分くらい見てしまいました(笑)。

アニメを見ていたので滞在時間は1時間ほどでした。


ベルギー漫画センター (Belgian Comic Strip Center)

ベルギー漫画センター
私の滞在していた宿の近くにあり、他の博物館が17時閉館なのに対してここは18時だったので、この日の最後に行くと決めていました。

ですが漫画センター→MOOFの順に行った方が楽しめたのでは?と思います。

ベルギー漫画センター説明書
こちらは展示内容が日本語訳された冊子を貸してもらうことができ、漫画の歴史やジャンルなどについて学べます。

最上階にはタンタンのコーナーもあり、ここで登場人物たちやタンタンと作者について知ることができました。

アニメを見る前に知りたかった…(笑)。

ここはこの日訪れた他の博物館と比較して建物が大きく、所要時間1時間ほどでした。


楽器博物館 (Musical Instruments Museum)

楽器博物館
翌朝、王立美術館は10時オープンなので、先に9時半からオープンしている楽器博物館へ。

建物自体がレトロな感じでエレベーターや階段の装飾がかわいいです。

地下一階から3階までが展示室になっており、最上階にはレストランがあります。

楽器博物館展示
よく知っている楽器から、どうやって演奏するのかわからないような楽器まで、さまざまな楽器が展示されています。

伝統楽器や管楽器などは時代による形状の変化なども見られました。


マグリット美術館 (Magritte Museum)

マグリット博物館
楽器博物館に1時間ほど滞在したのち、マグリット美術館に向かいました。

制限時間もあったので、マグリット美術館をさらっと見て→時間があれば王立美術館両方、なければ古典美術館のみ

と思っていたのですが、マグリット美術館のチケットオフィスが開いていません。

王立美術館の総合受付から入るよう言われ、そこでブリュッセルカードを見せると3館(マグリット、古典、世紀末)共通券を発行してもらえました。

入口が統合されているのは閑散期だったからかもしれません。

地下を通ってマグリット美術館まで行き、そこから階段を上って見学しました。

いわゆる「シュールな絵」というのが多く、ダリなんかが好きな人にはおすすめです。

jegelskerost.hatenablog.com

私は30分ほどで回りました。


世紀末美術館 (Fin-de-Siècle Museum)

王立美術館マップ
マグリット美術館のあとはまた地下を通り、先に近くにあった世紀末美術館の方へ。

世紀末、というのは「19世紀末」のことだそうで、19世紀末〜20世紀初頭の作品が展示されています。

地下4階が企画展示で、地下5〜8階が常設展示になっています。

私はこちらもさらっと30分ほどで上から順に見ていって、最後に地下8階からエレベーターに乗ったのですが…。

王立美術館エレベーター
面白いです。ぜひ乗ってみてください。

古典美術館 (Old Masters Museum)

古典美術館
そして最後にやってきたのが古典美術館。

15〜18世紀の作品が展示されており、ルーベンスやブリューゲルの作品もたくさん展示されています。

特にルーベンスの巨大な絵画ばかりが展示された部屋は圧巻です。

こちらは時間調整もかねて(笑)1時間ほどじっくり見学しました。



王立美術館の3館は、ブリュッセルカードの有効時間内に共通チケットを発行してもらえば時間を過ぎたあとも見学を続けることができます。

私は昼過ぎにブリュッセルを出なければならなかったので短めの滞在でしたが、ブリュッセルカードの期限後も時間に余裕がある場合は、王立美術館を最後に持ってくると時間を気にせず楽しめるかと思います。


おわりに

このように24時間(正確には25時間?)で9ヶ所の博物館・美術館を回ることができました。

ですが1つ1つがあまり大きくなく、距離も近いので思ったほど疲れませんでした。

逆にチョコを食べたり、ビールを飲んだり、アニメを見たりと座って楽しめる部分も多かったです。

私は24時間券で回りましたが、3日間の滞在なら48時間券を購入して郊外まで足を延ばすのもおすすめです。